プロローグ
2004年11月14日 (月)
夕暮れ時、私は忙しく台所に立っていた。今日のメニューは・・・。次は何に取りかかろうか・・・。
突然、リビングに、嫌な音が響いた。ゴン!「うわーん うわーん。」かのんの、けたたましい泣き声。
「どうしたの?!頭、ぶつけたの?」見ると、かのんが仰向けで泣いている。
そばにいた次女の顔がひきつっている。(もしや、突き飛ばしたか?)とりあえず、かのんは泣いてるから大丈夫だろう。
私は、「どうしたの?」と、もしかしたら、少し怒っていたかも知れない。
次女は、だまっている。私は、この忙しいのに、何で泣かすんだろう。と、いらいらしていた。
「痛いことはしないで!」と、次女をにらみつけた。
そして、かのんを泣き止ませてから、夕飯作りの続きにとりかかった。どうして次女が、かのんを突き飛ばしたのかを聞かずに・・・。
すると、またすぐに、ゴン!と、嫌な音。かのんの息苦しそうな泣き声。私は、とたんに頭に血がのぼった。
「何やってんの!」と、でも、今度は理由を聞いてみた。
そしたら、わたしももうどうでもいいやって、仲直りさせて、やっと出来上がった夕飯を揃って黙々とたべた。
翌朝、長女の幼稚園送迎バスの時間まで、忙しく子供たちに朝食を食べさせたり着替えさせたり顔を洗わせたり・・・、ホントに忙しかった。(毎日だけど)
突然、かのんが嘔吐。「ん?どうした?」そして、立て続けに3回嘔吐。
「???」まぁ、熱も無いし、様子見よう!
その日は、それっきり吐かずに熱も無く、(風邪でもないみたいだ)大丈夫!・・・
ところが、翌朝また立て続けに2回嘔吐。「???」やっぱり、一昨日次女に突き倒されたからかな。
でも、幼稚園から帰ってくる長女をバス停まで迎えに行かなきゃ。
その後も熱出ないし、少し、脳震盪を疑ったけど、「子供の病気辞典」には、確か「脳震盪を起こすと、げーげー吐く。」って、書いてあったような。
うん、もう少し様子見よう!
18日 (木)
朝だけ嘔吐が三日続いていた。
変だな、やっぱり脳震盪?仕事の途中のパパから、心配だからN病院連れてってよ。と、電話がきたが、私は、まだ半信半疑。
だって、子供三人連れて病院って、すごいんだよ!めんどくさがりの私は渋々娘三人連れて、近くの総合病院へ。
夕方近くだったので、救急窓口へ。受付の看護師さんが、「頭ぶつけてるってことは、脳外科でいいのね?」と、診療申込書の脳外科に丸をつけた。
私は、「いえ、小児科でいいと思います。」と、答えると、「頭をぶつけて、吐いてるのなら脳外で一応診てもらいましょう。」と、体温計をくれた。
熱を測って、少し待っていると、名前を呼ばれ診察室へ・・・
まず、CTを撮った。頭を輪切りにした感じ。
ぎゃーぎゃー、泣いて暴れてたぶん今思えば良い画ではなかったとおもう。
上の二人は「私も、頭の写真撮りたい〜!!!」って、暴れて・・・。散々。
やっと出来上がった画像には、素人目にも怪しい影が・・・。
「どうやら、頭におできができたようです。入院して詳しく検査しましょう。まずは、嘔吐による脱水を防ぐための点滴をしましょう。」
と、Dr.が言った。するととたんに、そばにいた長女が泣き出した。
かのんがかわいそう。自分も以前入院したことがあって、点滴が痛かったとか、入院生活が辛かった事をどうやら思い出して、泣いている・・・。
点滴の為のかのんの抹消確保(手足の先の細い血管に点滴カテーテルを入れること)の間、処置室の前に出され、待機するように言われた。
病院の外へパパに電話をしに行き、入院だから来られたら来てって、伝えた。
ん?普通こういう時、今すぐ来て!って言うよな・・
遠くでは、かのんの泣き叫ぶ声が聞こえた・・・。
病棟へ看護師さんが案内してくれた。救急外来でかのんに点滴の抹消確保が出来なかったので、小児科Dr.にかのんは託された。
その間、入院生活について説明を受けた。以前、長女が入院した同じ小児科病棟だったのであまり話を聞いていなかった。
そばで、上二人が妙な行動していつになく落ち着かない様子。たぶん彼女たちも動揺していたんだろう。
かのんは小児科病棟のクリーンルームという所に入院することになった。そこへは、両親以外入れない。
しばらくして、主人が到着したので、上の子を預け、点滴のつながったなんとも痛々しいかのんを抱っこして病室に向かった。
相変わらずギャーギャー泣いているかのんを何とか鎮め、主人と交代して入院準備品の支度をしに一旦自宅へ。
ママと離れたかのんはやっぱり大泣き。
あたりまえだよね。生まれて初めてママの腕から離れて、知らない人に痛いことされたんだもんね。何がなんだか、悲しいよね。
ママも、自分の周りがだんだん白くなってきたよ。